型(汪輯)マメ知識 その3

⭕️汪輯(ワンシュウ)
この型は関節投げ技の型。古くはワンスー、新しくはエンピとも言い、失伝を免れた泊手の数少ない型のひとつとされており、ナイファンチと同じく両手を同時に使っての取手術を突き蹴りを交えて上手く空手風に構成している。
1680年代に中国「清」の外交官が沖縄に来た時に伝授された武術をもとに作ったみたいだが作成者ははっきりしない。わかっている事は、この外交官の呼名を型の名にしたと言うこと。
なお、ワンシュウの始めの手を丸くするところは平和を意味し、昔はもっと早く手を回していたが競技化の過程で今のゆっくりとした速度になったもの。この手を回す動作は、相手の突きを水月の位置で両方でとらえ、関節技からの急所攻撃を繰り返す。突きの後、猫足になる前に足を割る動作は相手の足を踏み動きを封じているとの説がある。最後は騙し突きから敵を抱えて投げ落とすという構成になっているが、何故かここで最後に剣術の残心技がきている部分に違和感を感じる。
憶測に過ぎないが、330年間の継承過程でアレンジが加味された可能性が高く、本来のワンシュウの終わり方がどのようなものであったかの探究は引き続き行いたい。

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